新病棟の整備により、高度急性期医療がさらに充実します。先進救急医療センターでは、救急病床の全20床を集中治療室 (ICU) にするほか、CTや血管造影撮影装置が完備されます。
総合周産期母子医療センターでは、新生児用の回復治療室(GCU)が増床され(8床→12床)、受け入れ態勢が充実します。県内全域の緊急度・重症度が高い患者さんを、より多く受け入れることができるようになるのです。
本院は、国立大学病院として初となる2回目の病院再整備事業を「Your Health、 Our Wish-あなたのために-」をスローガンに、平成27年度から進めています。
なかでも平成30年12月竣工予定の新病棟建設は、地域医療のさらなる充実に貢献できると考えています。
新病棟の整備により、高度急性期医療がさらに充実します。先進救急医療センターでは、救急病床の全20床を集中治療室 (ICU) にするほか、CTや血管造影撮影装置が完備されます。
総合周産期母子医療センターでは、新生児用の回復治療室(GCU)が増床され(8床→12床)、受け入れ態勢が充実します。県内全域の緊急度・重症度が高い患者さんを、より多く受け入れることができるようになるのです。
最新機能を備えた手術室の導入や増室(12室→16室)によって、より多くの手術が実施可能となります。
有料個室も60%以上に増やして、快適な入院設備を提供します。大規模災害時においても、手術や集中治療を継続して提供できる免震機能、 臨時治療スペースの確保、屋上ヘリポートの設置など機能の充実を図ります。本院は、山口県の医療における「最後の砦」として、さらに質の高い医療を提供し ます。
政府は「地方創生」の旗をあげて様々な施策に取り組んでいます。地方の活躍が、日本全体の活性化に繋がることが期待されるなか、私は、山口大学が優れた研究・臨床成果を世界に発信し、世界のトップになることをめざしています。
キーワードは人材であり、「人は組織の宝なり」が私の信条です。優れた人材の育成、若手の育成、山口県に定着する医療人の確保が、大学病院の喫緊の課題です。
大学病院の存在意義のひとつは、医学・医療の進歩に貢献できる高いレベルの研究の実践です。基礎・臨床研究がなければ、大学病院はただの大きな病院でしかありません。本院では、先進医療開発を世界に発信すべく、基礎研究を実用化に繋げる“橋渡し研究”を推進しています。
若い人が研究の経験を通して、科学的・論理的な考え方を身に付け、リサーチ・マインドを持つ優秀な医療人に育つことを期待します。目先にとら われず大きなビジョンと視野を持ち、焦らず着実に一歩一歩進むことで、将来にそれが軌跡となり、必ず目標を達成できると信じてがんばってほしいです。
本院の規模は職員数が約1,700人、年間収入額は約220億円です。会社で言えば大企業といえる組織の中でも、一人ひとりが力を発揮することはできます。そのために大切なのが、チームワークです。高度医療の提供は、力を合わせて初めてできることです。
チームワークによって最大限の能力を発揮し、潜在的なリスクを最小に減らすことができます。私達が向き合うのは患者さんの命です。ぜひ、職員にはチームワークを大切にしてほしいと考えています。
先進医療の場である大学病院は、高度な医療安全管理体制の確保が何よりも優先されるべきです。本院は「医療安全を病院の文化とする」というスローガンで、高いレベルの医療安全体制を目指します。
医療安全は、言い換えれば、患者安全です。職員の一人ひとりが患者安全を当たり前に思えるように、医療安全体制の強化を進めていきたいと考えています。
看護師、薬剤師、検査技師、事務、医師など多職種で活躍する女性のキャリア支援も重要です。うれしいことに、教官や先輩の熱心な指導から生まれた信頼から、卒業後に本院へ残る看護師の割合は全国屈指です。
女性医療人に向けた支援の一環として、女性相談窓口や支援情報提供の窓口、昨年新設した保育園(定員90名/病児保育も可)も好評です。ワーク・ライフ・バランスを考え、生涯を通して安心して仕事に取り組める環境整備に努めています。
本院は、山口県内の中核病院として、大学病院として、与えられた役割をさらに果たしてまいります。高度先端医療の推進、若手の育成、有能な人材の発掘、さらなる研究の発展のため、ぜひ今後とも温かいご支援をお願い申し上げます。
職種・部門を横断するチームワークを強みに、さらなる病院運営の安定化に尽力し、将来にわたって、皆様の健康を守ることをお約束します。