診療で大切にすること
長年、脳卒中の急性期治療を行ってきました。しかし、脳卒中の再発率は、10年間で約50%と高いのです。
後輩たちが成長したこともあり「これからは、地域で患者さんの退院後まで診たい」「再発予防だけでなく、発症予防から支えたい」と脳神経外科のクリニックを開業しました。ご相談でも、検査でも、気軽に来ていただいて、地域の皆さんが早期にリスクを把握したり、生活習慣病をコントロールして発症率を下げていただくことに力を入れています。
地域医療を担う思い
急性期病院の先生方は、本当に大変な状況です。周囲がサポートして初めて、急性期病院の本来の仕事ができるのですから、なるべく私たち地域の医師が診るべき患者さんはすべて診て、負担を減らすことに貢献したいと強く思っています。
また、宇部市も山口県も、行政・医師会・医療機関の間で地域連携・病診連携が充実しておりますが、この先も維持するためには努力が必要です。宇部市医師会会長を拝命している立場としては、医師や看護師をいかに確保するか、いかに地域に残すかを日々考えています。
山大病院とのつながり
「さんさんネット」という医療情報ネットを通して、最先端の治療も含めてリアルタイムの情報を地域へどんどん出していただけることに、『懐の深さ』を感じています。
地域の医師には‶山大″が目標であり、「どんな病気も何とかしてくれる」存在ですから、難しいことだと思いますが、ぜひありつづけていただきたい。そして、先生方や学生さんには、感謝を伝えたいです。日々、熱い思いをもって取り組まれていると聞きます。どうか体も大事に、未来をひらいてほしいですね。
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